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いのちの博物館だより

2019.04.18

博物館セミナー5「アニマルウェルフェアとは?」平成31年4月13日(土)

■ 1. セミナーの概要
4月13日(土)に麻布大学いのちの博物館の企画展「アニマルウェルフェアとは?」の併設セミナーが開催されました。

■ 2. セミナーの記録
いのちの博物館の川上館長のご挨拶に続いて、2019年3月末で定年退職された麻布大学名誉教授 田中智夫先生の講義が始まりました。

田中智①
講師 田中智夫先生

田中先生は本学の動物行動管理学研究室においてニワトリを専門に研究されていました。我が国でいち早くアニマルウェルフェアの問題を取り上げ、先駆的な研究を進めてこられました。

田中智②
プロジェクターを用いて家畜の飼育環境を説明する田中先生

人間は古来動物をどう扱っていたのか?どう捉えていたのか?など、東西の宗教観や歴史から説明が始まりました。

講義風景①
講義に耳を傾ける

講義風景③講義風景②
質疑応答は大いに盛り上がりました

EUにおける家畜の飼育基準や他諸外国の法規制の動き、そして日本での現状などを説明されました。アニマルウェルフェアがグローバルスタンダードになるという展望の説明がありました。

講義の後、質問があり、文化による食のタブーの問題、東西の自然観、動物観と現在のアニマルウェルフェアのあり方、オリパラと日本の現状の関係など議論が盛り上がりました。

今回の企画展示やセミナーが、普段の食卓に並ぶ食材になる動物のウェルフェア(幸せな状態)がどうであったのか、これからどのような飼育方法で作られた食材を選ぶのかなどを考えるきっかけになることを期待します。田中先生、ありがとうございました。

■ 3. 参加者の感想
40代
今後もこのような講演会を行う際には、ぜひもっと告知を大きく行っていただけたら、と思います。

60代以上
東西の宗教による動物観の違いが興味深かった。もともと動物に厳しい欧米からAWが出てきて、今はアジアがそれを追いかけるという逆転が起きたことをおもしろいと思いました。

40代
以前から興味を持っていた、いのちの博物館に入館できて、うれしいです。畜産や農業について、全く素人の私には難しいお話でしたが、勉強になりました。いま、自宅で飼っている猫3匹の幸せを考え直してみようと思います。ありがとうございました。

60代以上
田中先生の講義を聞いて大変勉強になりました。色々と今後お聞きしたいのでよろしくお願いします。

30代
歴史から説明していただいたお陰で、分野の背景について概要を大まかに勉強すること賀できました。
家畜の福祉を充実することができれば、対象種の品質向上含め、寿命増加等の副次的効果も期待できると思われますので、今後ますます重要になってくると改めて考えさせられました。
(新規就労者獲得の問題解決にもつながるような・・・・・・)

20代
肉牛の生産に関わるアルバイトをしていたこともあり、現場を思い出しながら新しい知識を得ることができました。
EUと世界、日本の法律の「格差」など知らないことが多く日本もオリンピックをきっかけに整備が良い方向へ進めばよいなと思いました。
認証ラベルなど、いつも自分が買っている食材がどのように育てられた動物か、またインターネットのみの情報に惑わされずに意識して食材を選択(生産者を応援)したいと思います。本日は素敵な講義をしていただきありがとうございました。

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