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いのちの博物館だより

2019.09.24

博物館セミナー6「3Dプリントレプリカに触れる フォトグラメトリーの世界」2019年9月14日(土)

■ 1. セミナーの概要
9月14日(土)、麻布大学いのちの博物館の企画展示「3Dプリントレプリカに触れる フォトグラメトリーの世界」展の併設セミナーを開催いたしました。小学生を含む11人のご参加をいただきました。

■ 2. セミナーの記録
いのちの博物館の高槻上席学芸員のご挨拶に続いて、今回の企画展示で展示した3D標本を作製してくださった、国立科学博物館非常勤職員でメメントワークス代表の森健人先生の講義が始まりました。
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【講師 森 健人 先生】
本館ではこれまでにも、CTスキャンを用いた3D技術の応用についてご紹介する企画展示を行ったことがあります。今回の企画展示ではその次の段階として、フォトグラメトリーという新技術を使った研究をご紹介しました。森先生は、フォトグラメトリーという技術を3Dプリントに応用し、動物の骨格のレプリカ模型を作製しています。
セミナーでは、森先生が解剖学をこころざした理由からはじまり、博物館や標本を一般の方にもより身近に感じてもらうためにご自身が行っている活動(居酒屋博物館、路上博物館など)についてのお話、また本物の骨格標本と、それをほぼ完璧に再現できる3D標本の違いや可能性についてお話がありました。
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セミナー室での講演の後、参加者のみなさんにハンズオンコーナーで展示中の3Dプリント標本を実際に触っていただきました。
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みなさん、森先生の解説を聞きながら実際に標本に触れることで、肉食獣と草食獣の頭骨の形の違い、歯やかみ合わせの違いを体験し、楽しみながら学んでいたようです。
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3Dプリント標本は、小さい動物の骨格標本を大きく拡大して分かりやすいものにしたり、巨大な動物の骨格標本を縮小して全体を見やすい大きさにできるという利点があります。気軽に触れながら、本物の動物の骨格標本にまで興味を広げるきっかけになるものと期待されます。

■ 3.参加者の感想
ミュゼットでの解説活動や研究室での活動(解剖学/組織学実習における指導補助)で、標本に関わる機会も多いのですが、3Dフォトグラメトリーで作成されたデータやレプリカがあれば、間近に観察する機会も増え、より知識を深めていくことができるのではないかと感じます。自身の普段の学習(獣医解剖学)においても、インターネット上の写真や3Dデータを用いて進めることがあり、大変役に立ったので、さらにデータが拡充していくことを望んでいます。また私自身、骨などの標本が好きで、写真撮影、パソコンを用いた作業、実習での解説活動なども好きなので、3Dフォトグラメトリーにとても興味が湧きました(20代)。

子どもが興味を持ったので来てみましたが、子どもには内容が難しかったので、私の方が楽しくお話を聞くことができました。子どもたちは、レプリカをさわってみる時間を楽しんでいました。久しぶりに、大学の講義みたいなお話を聴けて良かったです。森先生、これからもコスプレしたりして、活動を頑張ってください!いつか国立科学博物館にも行きたいです(40代)。

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