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いのちの博物館だより

2024.11.12

相模原市立清新中学校1年生の皆さんが来館されました

2024年10月30日(水)、相模原市立清新中学校1年生の皆さんが来館されました。
講師は獣医学部獣医学科の平健介先生が担当しました。中学校の先生から事前に「いのち」に興味がある生徒さん達が来館されると伺っていたので、平先生の解説のなかでも、たびたび「いのち」という言葉が聞かれました。

まず最初に本学の紹介として、動物の「いのち」を脅かすものとして病気、特に感染症があること、その原因となるものには、ウイルスや菌や寄生虫があること、病気を治すために獣医が必要だというお話がありました。

また、この博物館の主要な展示である骨格標本を見比べることで、動物の体の「どこが違うか」を知ることができると学びました。

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館

平先生の専門分野である寄生虫のコーナーでは、生徒さん達は当初「寄生虫」と聞いてもピンとこない様子でした。

しかし、「アニサキス」という言葉を聞いた途端、あ、あれか!と多くの生徒さんの顔がパッと輝き、一気に身近なものに感じたようです。

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館

寄生虫は、ウイルスや菌といった目に見えない存在ではなく、大きくて目に見えること、顔があって考える頭があって、「旅をしないと大人になれない」という特徴的な生活環をもっている「動物」であること、また、住み着いた相手を殺してしまうことも厭わないウイルスや菌と違って、寄生虫は住み着いた宿主を殺すことなく、見つからないように隠れて暮らすことなど、専門家ならではの寄生虫への情熱にあふれたお話が展開されました。

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館

ここで、生徒さん達がキーワードにしている「いのち」の話になりました。寄生虫は宿主の「いのち」の中に寄生虫の「いのち」がありますが、これは生きものの世界では決して珍しいものではない、というお話は、生徒さん達がこれから細胞などをさらに深く学んでいく中で、「あ、あれだ!」と、きっと気づくことと思います。

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館

最後にまとめとして、「生きものとはなにか」というお話がありました。
「寄生虫駆除と動物愛護は対立しないの?」「人間は他の動物とは何がちがうの?」など、さまなざまな問いかけがありました。

今回の見学は、SDGsの達成すべき17のゴールのうち、「4.質の高い教育をみんなに」という観点から、大学内の博物館である当館を選ばれたとのことでした。

生徒さんからは、事前に次のような質問が提起されていました。

・教育と「いのち」の関係についてどう思うか
・展示されている中で一番古い展示品は何か
・先生にとって「質の高い教育」とはどのようなものか
・昔の教育と今の教育について、「勉強の仕方」はどのように変わっていったと思いますか
・昔は、お金がない人や近くに学校がない人はどのような教育を受けていたのでしょうか

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館

大学の先生からの、「教育とはだた教えられたことを覚えるだけでなく、自分から学びにいくことが大切」「昔は豊かな環境でなくても一生懸命に勉強してきた。今は環境は快適だが、覚えることがすごい勢いで増えて大変だと思う」というお話は、中学生の生徒さんの心にも深くとどまる言葉になったことと思います。

これから皆さんがより一層学びを深めていく中で、いのちの博物館見学で得られた「気づき」がヒントとなることを願っています。

清新中の生徒さんがいのちの博物館に来館




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