12月12日(木)、相模女子大学高等部2年生の皆さんが来館されました。
講師は獣医学部獣医学科の楜澤共生先生が担当しました。
まず最初に、皆さんそれぞれが知っている動物を書き出し、そしてその動物たちを分類することから講義がスタートしました。
色々な分類方法がありますが、今回は「ヒトとの関係性」という観点での分類です。
わたしたちの周りにはたくさんの動物がいて、わたしたちヒトと様々な関わりがあることを学びます。
その中から「家畜」に分類された動物について、話が進みます。
私たちが普段食べている、牛乳や肉、卵など、食材はスーパーなどで手に入れることができますが、その大元は生産者さんになります。
ここでは、牛乳を生産する酪農家の日々の作業、牛乳ができるまでの過程についてのお話がありました。
先生のスライドや、搾乳に使用するミルカーを間近で見ることで、とても理解しやすいお話だったことと思います。
そして飼料の高騰、酪農家の減少など、酪農業界を取り巻く現状や課題についてもお話がありました。
楜澤先生のご専門である「牛の乳房炎」についても、分かりやすい説明がありました。
牛が乳房炎になると治療をすることになりますが、一定期間、牛乳を出荷することができなくなります。酪農経営にも影響があるのはもちろんのこと、ウシにとっても大変痛みがあるそうです。
ウシが病気にならないよう、搾乳時の丁寧な消毒、清潔な飼育環境の整備など、様々な衛生管理、ウシの体調管理を徹底して行うそうです。
牛乳ができる前の生乳、乳房炎の原因菌を調べるための培養の様子なども、見ていただきました。
わたしたちが日々口にする食べ物が、わたしたちのところに届くまでに、多くの人の関わりがあり、丁寧な取り組みがあるおかげで、安全安心な食材をいただいているということを痛感した講義でした。
講義のあとは、博物館を熱心に、そして楽しそうにご見学いただきました。
最後の写真は皆さんが博物館に集まり始めた時の写真です。体育の授業中のウマを撫でている様子です。
この日に見たこと、聞いたこと、感じたことが、これからの学びに繋がると嬉しいです。
麻布大学いのちの博物館 公式twitter