※この記事は、名誉学芸員高槻先生にご寄稿いただきました
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「フクロウの巣からネズミの骨を取り出す」
いのちの博物館名誉学芸員 高槻成紀
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2025年12月21日(日)に、ワークショップ「フクロウの巣からネズミの骨を取り出す」を実施しました。参加者は13組(26人)でした。
はじめにフクロウという鳥についての解説をしました。例えばフクロウはネズミを食べることに特化した猛禽で、目が顔の前についていることの意味を説明しました。フクロウの目の周りが窪んだ形になっているのはアンテナのように収音効果があり、それを左右の耳で聞くことで立体的に聞き、それによって獲物であるネズミの位置が正確にわかるためだということなどを話しました。

フクロウの模型で解説
そのために、左右の手の人差し指を立てて開いてもらい、片目をつぶって両方を顔の前で合わせてもらいました。片目だと一致しない人が多いですが、両目ではほとんどの人がうまくいきました。これで「立体聴」の意味を実感してもらいました。

両手を開いて立体視の意味を体験してもらう
そのほか、大腿骨には独特の球状の突起がありますが、それが腰にある寛骨と関節していて、これにより脚が360度回転できることを説明しました。

シカの寛骨と大腿骨のつながりを説明する
解説の後、それぞれの分担の巣材を分担して、ネズミの骨を取り出し、部分ごとにシャーレに入れてもらいました。下顎はアカネズミとハタネズミを区別してもらい、その他の骨は例えば尺骨は「歌うおじさん」、脛骨は「バイオリン」などニックネームをつけて覚えてもらいました。

フクロウの巣材を分析する参加者
わからない骨があると質問があるので、そこに行って説明しました。
取り出した骨がどこの骨かを説明する
部屋の前のテーブルには教材を置いて、参加者に見てもらいました。

教材。左からフクロウとシジュウカラの頭骨模型、シカの骨、フクロウの人形、タイワンリスの全身骨格
1時間半くらいの作業をしましたが、小さい子も退屈することなく熱心に分析してくれました。最後に「ミニ博士」の免状を手渡しました。作業中は博物館解説サークル"ミュゼット"の学生がスタッフとして協力してくれました。

「ミニ博士」の免状を手渡す

記念撮影
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