※この記事は、当館名誉学芸員高槻成紀先生にご寄稿いただきました
東京農業大学学術情報課程教授で、同大 「食と農」の博物館 前館長の木村李花子先生が、同大学の 「食と農」の博物館研究紀要 に論文を公表され、その中で当館収蔵の家畜模型が紹介されました。
論文のタイトルは、『家畜模型の再検討:日欧における「家畜品種模型」と「トゥルー ・ タイプ模型」の系譜と導入』(2025)です。
これによると、家畜の模型標本は遺伝学や映像技術が未発達であった時代には、家畜の品種改良にとって極めて重要であり、模型の体型を見ながら品種改良をしたということです。それだけ重要な標本は初期には欧州から輸入していましたが、その後国産品も作られるようになりました。それらが伝統ある博物館に収蔵されており、木村先生はこれを調べてその経緯や意義を論じておられます。当館の模型標本は残念ながらラベルが残っていないため出自は不明ですが、造形的には非常に優れたもので、輸入品であると推察されます。これらの模型標本は展示室に展示してありますから、じっくり眺めていただきたいと思います。
なお、論文は「食と農」の博物館研究紀要 = Bulletin of Food and Agriculture Museum : AGROMUSE(創刊号)に掲載されています。
麻布大学いのちの博物館 公式twitter