3月20日(金・祝)中高生対象「ウマ年スペシャル!!ホネでわかるウマの進化とからだ骨格標本観察ワークショップ」を開催しました。
講師は麻布大学獣医学部獣医保健看護学科の島津德人教授がつとめ、馬術部に所属する大学生がサポートとして参加しました。

最初に、博物館展示室で、様々な動物の骨格標本を観察、当たり前のように感じていた動物の形について、改めて考えることからスタートしました。
「ヒトも動物も基本となる骨格の構造は同じ、ではなぜキリンは背が高くなり、ゾウは大きくなったのか。」
「キリンは背が高くなることで、どのようなメリットがあり、どのようなデメリットがあるのか。」
島津先生の様々な問いかけに、自分で考え、思考を巡らせます。そして、先生の分かりやすい解説から、それぞれの動物がいかに合理的な形質を持つように進化を遂げてきているのかを学びました。
次に、走ることを得意とするウマとヒトとを比較し、今回のテーマである「ウマ」について掘り下げていきます。ヒトとウマの骨格標本を観察し、違うところを見つけていきます。言葉で表現するのが難しい時には、サポートの大学生が中高生の考えを引き出し、丁寧にアドバイスをします。グループごとに気付いたところをまとめ、大学生の力を借りて、グループ毎に発表を行いました。





自分たちで気付いたヒトとウマの骨格の違いについて、島津先生が解説をしていきます。
「ウマの指が1本なのはどうしてか」
「ウマはからだが大きいのに、大腿骨の長さはヒトとそんなに変わらない。それはなぜなのか」
「ウマの肋骨がこんなに大きいのはなぜなのか」・・・・・
難しい内容ではあるものの、島津先生の分かりやすい解説により、参加者はうなずきながら理解を深めている様子が印象的でした。


机上での学びの後、ウマ年スペシャルの特別企画ということで、実際に厩舎内に入っていただきました。厩舎内では、実馬に触れ、観察し、講義で学んだ内容を確認していきました。



厩舎から戻った皆様は笑顔が溢れ、興奮覚めやらぬ様子が見られました。
本イベントにはウマや動物を愛する皆様が集まってくださいました。ウマへの愛が止むことのない島津先生、馬術部の学生たちと、ウマを通じて動物への愛が広がるようなとてもあたたかいワークショップとなりました。内容は高度なものでしたが、講師の島津先生の分かりやすい解説と、サポートの大学生の中高生に寄り添ったアドバイスにより、中高生の皆様は多くのことをしっかりと学んでいただけたのではないかと思います。
今回は中高生対象で開催いたしましたが、保護者の方からは是非おとな向けにも開催してほしいという声も聞かれました。
ご参加の皆様の感想を紹介いたします。
●馬の骨を間近で見たことがなかったので、初めて見ることができてとてもよい経験になりました。他の哺乳類と比較してみると、いろいろ違うところとか似ているところとかがでてきて、普段あまり見ない視点から馬という動物を見ることができました。走るときに何が必要なのか、それを得るためにどのように進化してきたのか、など、知らないことを深く考えて学ぶいいきっかけになりました。また、人間と馬の違いなどを実際に骨を見てたしかめることができました。ゾウやトラ、キリン、イルカなど今まで見たことのない動物の骨を見ることができてとてもうれしかったです。実は馬と人間の大腿骨は同じくらいの長さとか、いろんなことに驚きました。麻布大学の馬術部の馬たちもとても可愛くていやされました。私自身も馬術をこれからがんばりたいです。ありがとうございました。(中学2年生)
●馬の骨を見たのは初めてでしたが、人と同じところもちがうところもあっておもしろかったです。中指だけで立っていると知ったときは「つかれないのかな」と思いましたが、中指だけにすることで1点に集中させることができるのは走るうえでメリットになることを知れました。キリンや馬の大腿骨が全体と比べても意外と小さくて短いことに驚きました。馬の前歯と奥歯が離れていることを知れました。キリンも馬も肋骨が大きい(多い)けれど、理由は少しちがっておもしろかったです。人間が指先だけで歩こうとすると歩きづらいですが、馬は進化をしてなるべく大きい力を伝えられるようにしていて、生き物それぞれが子孫をのこすために進化したのだなと感じました。貴重な体験をありがとうございました。(中学2年生)
●実際にゾウやキリン、ウマなどの標本を見て、それぞれの違いや特徴などを観察することができました。講義の内容も難しかったけれど実際に骨に触れてみたり、比べてみたりして、しっかり理解することができてとても楽しかったです。ひざや足首の関節の位置の違い、骨の長さの違いなど、今まで考えたことがなかったことを深く考え、馬のことを詳しく知ることができました。実物の馬に触れ合い、観察した骨の位置や歯の動きなどもじっくり見ることができました。ありがとうございました。(高校一年生)
●もともと馬が速く走れるのは筋肉がたくさんあるからだと思っていました。けれど、今日のワークショップで速く走るために心臓を大きくしたり、軽量化のために腕や脚の骨を一体化したりなど、いろいろなところを変化させていることを学べたので良かったです。また、そのような変化を骨から分かるようになったので、今後動物園や博物館に行った時に意識して見ていきたいと思いました。(中学3年生)
●今日のイベントに参加して、ウマについてたくさん知ることができました。ゾウやイルカなどの他の哺乳類とウマの体を比べてみたり、知らないことをたくさん学べて楽しかったです。小さい女の子のウマがすごく可愛かったです。身長が高いウマを見ることが多かったので、小さくてコーギーみたいで素敵でした。今回のイベントで麻布大学にさらに興味を持てて、たくさんの学びがあってとても楽しかったです。ありがとうございました。(中学3年生)
●馬について詳しく知らなかったので、詳しく知れてとても良かったです。馬やキリンの骨の構造、長さも学習できて面白かったです。馬の毛並みがとてもツヤツヤで可愛かったです。チェリーちゃんが短足でツヤツヤで本当にかわいかったです。馬は進化とともにあの体になったと思うと不思議に思いました。私は獣医師になりたいので、とても良かったです。ありがとうございました。(中学1年生)
●一番面白かったのは、肢の骨の数(1個か2個)によってメリットだけでなくデミリットが存在することでした。圧倒的に肢の骨が2本あるほうが良さそうなのに、1本であることが走るということにすごく大きなメリットがあることが驚きでした。わかりやすく面白い説明で、楽しく学ぶことができました。見せていただいたBWPの馬、BWPという馬種を初めて見たので、とても良い経験になりました。私自身今年30になるアングロアラブを飼っているので、彼女に乗るとき、教えていただいた馬の骨の構造を思い出したいと思います。馬の骨や筋肉のつくりを知ることで、乗馬に生かせると思い、参加させていただきました。馬とヒト以外の生き物の骨のつくりや筋肉のしくみもとても興味深かったです。ありがとうございました。(高校3年生)
●意見の出し合いで自分の意見を多く出せてまんぞくしました。馬小屋でおじ馬が「まだわしゃはらへってんじゃー」的な感じで草を見ていたのはおもしろかった。また彼に会いたいです!(中学1年生)
●今年の麻布大の卒業生に知り合いがいてずっとどんな大学なのか気になっていました、進路探求のために色んな大学に見学に行きますが、キャンパス内に博物館がある大学は初めてでとても楽しかったです。動物の骨の仕組みはその動物の習性によるものだと知れました。小学生の頃からポニーに関わっていましたが、何故速く走れるのかここまで深く考えたことはなかったです。これから馬に乗る時にまた今日のことを思い出すと思います。(高校1年生)
●人間と馬を比べると見た目からまったくちがうけど、骨をみて比べるとちがいがわかりやすかったです。肉食動物と草食動物とも比べられてよかったです。首の骨が7つときまっているのもびっくりしました。実際の馬とくらべてみてみるのもわかりやすくてよかったし、進化の理由とかも教えてもらってよかったし、これから馬をさわるのも気を付けることができる!ねんざしないように進化したことにもびっくりしました。ありがとうございました。(中学1年生)
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